氷河期エンジニア、セミリタイアはじめました

セミリタイアしたけど結局1年でサラリーマンに戻りました

冷めた筋トレ熱を筋トレで温める日々

私の家にはホームジムエリアが設置されている。

ホームジムエリアには、パワーラック、バーベル、Wバー、ダンベル、COCグリッパーなど、私が厳選したトレーニング機材が置かれ、いつでもベンチプレスやデッドリフトを行える環境にいる。

筋トレ好きの人から見ればこんなに羨ましい環境はないのだろうが、最近どうにも筋トレに飽きを感じてしまっている。

筋トレはドーパミンやテストステロンを放出させるので、やった直後は「いい筋トレできた!明日もやるぞ!」と気分が高揚するのだが、翌日までそのやる気が続くわけもなく、筋トレをサボる日が増えてきてしまった。

なぜこうなってしまったのだろうか。

セミリタイア前は、仕事を辞めたら全力で身体を鍛えようと考えていた。会社から解放され、時間の自由が出来たら、朝から晩まで筋トレ漬けの生活を送るつもりだった。

朝食後に胸・背中・脚を日替わりで、朝食と昼食の間にプロテインを飲んで、昼食にもしっかりたんぱく質を補給。夕方になったら軽食を取り、腕・肩・腹筋を日替わりでやった後夕食。夕食後は早めの就寝で筋肉をしっかり休めて筋肥大を起こす。そして、冷蔵庫のようなデカい身体を手に入れる。

そんな予定でセミリタイア生活に入ったのだが、あり余る時間を全く活かさず、筋トレよりもビールが進む毎日になってしまった。

理由は大体わかっている。多分、現在の生活が自由で不自由過ぎるのだ。

人は、いつでもできることはいつまでもやらない。時間が無いから出来ないことも沢山あるが、時間の制約がモチベーションに繋がっている側面もあるということだ。

また、現在の生活に安心感が無いというのもある。今後一生働かなくても問題ないのであれば趣味に全力投球することも出来るのだろうが、そこまでの蓄えがあるわけではない。個人事業一本というのは、時間的には自由だが精神的には非常に不自由なのだ。

こういった状況から、いつでも出来る筋トレはやらず、先の不安を感じて仕事の方にばかり意識が行ってしまうということなのだろう。

しかし、こんな状況でも無理して30分筋トレすれば悩みは全て吹き飛んでしまう。ドーパミンバリバリ、テストステロン大放出で、不安は筋肉の彼方に消し飛んでいく。

明日になれば、またやる気はなくなっているのだろう。だが、筋トレを終えた今だけは「いい筋トレできた!明日もやるぞ!」と最高の気持ちでいることが出来る。

この最高の気分を味わうために、明日も私は冷めた筋トレ熱を筋トレで温めるのだろう。