氷河期エンジニア、セミリタイアはじめました

セミリタイアしたけど結局1年でサラリーマンに戻りました

セミリタイアにいくら必要なんだ問題

先日、セミリタイア界隈で有名な三菱サラリーマンさんが、ついにセミリタイアを達成しました。

30歳で資産7,000万円というのは驚異的ですが、反応は様々で、「希望をもらった!」みたいな感じの人も居れば、「7,000万円で足りるのか?」という反応をしている方もいるようでした。

7,000万で足りるかどうかは「人による」としか言いようがないのですが、セミリタイアを目指すためには一定の目標が必要というのも事実かもしれません。ということで、自分に必要な金額を算出するために考慮しておくべきことを考えてみました。

親の遺産

皆暗黙の了解として口にしませんが、親の遺産はセミリタイアに最も大きな影響を与えます

遺産が多い人であれば、セミリタイアどころか超アーリーリタイアも余裕で達成可能です。というか、生まれた瞬間にアーリーリタイア達成してる人もそれなりにいます。

本気でセミリタイアやアーリーリタイアを考えているのであれば、どういったものが遺産として自分のものになるのか、何となくでも調べておいた方が良いです。例えば、「現金は入ってこないけど、マンションはもらえることになっている」という人と、「田舎の一軒家があるけど借地なので、むしろお金を払って更地にして返す義務がある」という人では全く状況が異なり、目標とする金額にも大きな差が出ます。

なお、私は後者ですが、後者の場合はマイナスの遺産を想定して計算する必要すらあるということです。

セミリタイア後の収入

セミリタイアと言っても、その後の生活は人によって様々です。

例えば、副業でブログ運営などを行いアフィリエイト収入を得続けてきた人の場合、会社員を辞めても副業の収入はそのまま残りますアフィリエイトの収入は安定収入とは言えませんが、それでもある程度稼げる状況まで行った人であれば、一定の収入が期待出来ます。

しかし、会社員として得た給与を投資で増やしてセミリタイアを達成した人の場合、会社員を辞めると残る収入は資産運用の利益のみになります。資産運用は増えたり減ったりする勝負の世界で、いわゆる副業とは異なる性質のものになります。

前者は蓄えた資産を生活費として放出せずに生活を続けられるかもしれませんが、後者は資産運用で思うように利益が得られなかった場合、蓄えた資産を生活費に放出する必要があります。

当然、用意しておきたい金額にも差が出てきます。

セミリタイア後の生活スタイル

セミリタイア出来るだけの資産を作れるということは「やろうと思えば贅沢な生活も出来る」ということでもあります。

1億の資産を持ちながらパンの耳を主食として生きるようなことも可能だとは思いますが、ほとんどの人はそうはなりません。お金を持つと生活はある程度変化すると思った方が良いです。

特に、車が好きとかファッションが好きとか、そういったタイプの人は要注意です。繰り返しますが、お金は人を変えます

そういったこともある程度考慮しながら、セミリタイア後に自分がどんな生活を送るのか考えてみることをお勧めします。質素倹約を前提とするのではなく、自分がどの程度の生活で満足できるのかを考えると、必要金額のヒントになります。

家族

親の遺産を考えておく必要があるように、自分が家族に対してどうしたいのか・どうしなければならないのか、も考えておく必要があります。

例えば、「子供に何不自由ない生活を約束してあげたい」と考えるのであれば、必要な金額は数倍に跳ね上がります。人口減少を考慮した不確定な未来を考えると、セミリタイア自体難しいかもしれません。

しかし、独身で今後結婚する予定も無いという人であれば、必要な金額はそれ程多くはならないでしょう。また、子供がいても「子供には遺産は残さない、自分の力で生きることを求める」という家庭であれば、多くの遺産を用意する必要は無くなります。

親の年金額も大きな影響があります。親が厚生年金なら支援は最低限で済むと思いますが、国民年金のみで貯蓄も無いケースでは相当な負担を覚悟する必要が生じます。

いくら必要なのか目安

人によって必要な金額は変わるという話をしてきましたが、私の考える一応の目安を最後に書いておきます。

1.質素倹約で資産運用のみ(アーリーリタイア)
最低1億円

大体年利5%(税引き前)くらいまでが現実的な数字だと考えています。1億円の5%は500万円なので、税引き後の400万円で生活していくことは十分に可能でしょう。また、年金がある程度貰える想定なのであれば、途中から取り崩して生活水準を上げることも可能です。

2.個人事業などで生活費を稼ぎ続ける場合
最低1,000万円

稼ぎ続けるなら資産は0円でも良いのですが、稼ぎが無くなった時に即詰む状況は避けるべきだと思います。事業を畳んで、再就職するのに余裕をもって3年程見ておけば安心出来るというのが私の考えです。ということで、年300万円×3年分+αで1,000万円としました。

また、1,000万円貯められる人は稼ぐ力を持っている可能性が高いので、「まずは1,000万円貯められるのか試してみると良い」という意味もあります。これが出来るなら再就職も容易だと思います。