氷河期エンジニア、セミリタイアはじめました

セミリタイアしたけど結局1年でサラリーマンに戻りました

億りました

前回の記事を書いてから、約4年が経過しました。

セミリタイアに不安を感じて再就職したのが約4年前でしたが、現在はその再就職した会社を転職し、また新たな会社に就業しています。

転職理由は次のセミリタイアに備えるためというか、のんびり働きながら生活出来る環境を求めて、といったところです。

億った話

4年前に再就職したのは大正解でした。

入金力が上がったことで貯金の増加速度が上がり、また精神的に安定した状態で投資が行えるようになったことで、投資の成績が大きく改善しました。

知人伝いで副業の案件が増えたこともあり、「このペースなら億いけるかも…?」と思っていたところで臨時収入があり、あっさり億達成となりました。

と言っても、自力で貯めたのが8割、臨時収入が2割くらいなので、臨時収入が無くても3年後くらいには達成していたと思います。

億行けた理由

臨時収入ももちろんありますが、残りの8割を貯めることが出来た理由は、シンプルに精神的な安定を手に入れたことだったと思います。

セミリタイア時代はフリーランスの収入が安定せず、月によっては資産が減っているようなこともあり、精神的に安定した状態をキープするのは中々難しい状況にありました。

そのため、投資スタイルがその時々でブレてしまい、流行りの銘柄に乗ってしまったり、ギャンブル的な決算勝負に臨んでしまったりと、投資成績が下がるようなことばかりしていました。

しかし、サラリーマンに戻って安定収入を手に入れ、何も人間的には変わってないのに周囲からの信頼度が増し、精神的に安定しやすい環境が戻ってきたことで、投資スタイルが改善し成績も安定していきました。

日本の労働環境が悪いことは事実ですし、今も再リタイアを目指していることに変わりはありませんが、サラリーマン復帰で全てが良い方向に動き出してしまったのは否定しようのない事実です。

サラリーマンの功罪

久しぶりにサラリーマンに戻って感じたのは、サラリーマンでいることのメリットとデメリットがどちらも大きすぎるということです。

メリットとしては、成果を出そうと寝ていようと毎月必ず決まった額の給与が振り込まれ、大きな給与所得控除に会社半額負担の社会保険があり、余程のことが無い限り解雇されることはなく、異常に高く見積もられる社会的信用であらゆる審査が緩くなってしまうなど、主に金銭的な事情が挙げられます。

そして、デメリットとしては、企業の中が治外法権のような扱いになっており、個人でやれば一発アウトな暴力・詐欺・窃盗・ハラスメントなどが許され、最悪の事態になったとしても低額の過料で済むなど、公権力が悪い意味での優遇をしてしまっている点が挙げられます。

国としては出来るだけ多くの福祉を企業に押し付けたいという思惑があり、その代わりに企業に対して独自の秩序を与え、犯罪すら一定お目こぼししてあげるという構造なのでしょうが、労働者からすると、金や社会的信用と自身の健康や自由な意思・行動をトレードオフにしなければならず、「働く=正解」とは簡単に思えない状況です。

最近は労働力不足や人権意識の向上でデメリットの少ない会社も増えてきており、会社選びに失敗しなければサラリーマンは悪い選択肢では無いと思います。ただ、その会社選びが難しいという現実もあります。

給与より心の平穏を得られる会社を選ぶのが吉

給与も労働環境も良い会社に入れるならそれがベストですが、そういった会社は入社するのが難しく、ほとんどの人は一定の妥協が必要になります。

給与と労働環境、どちらを優先するか。個人的な意見ですが、労働環境一択だと思います。

サラリーマンの給与のみで生きていくのであれば給与を取るのもありかもしれませんが、副業や投資など複数の収入源を作って行きたいと考える人であれば、労働環境一択です。

ストレスまみれの状況で新しいことを思いついたり実行したりするのは難しく、今すぐ抜け出したいと思うような環境にいながら落ち着いて投資を行うのは不可能です。

鋼のメンタルで無限のエネルギーを持つ超人なら何でもいいと思いますが、普通の人間には精神的な安定を最優先させることをお勧めします。

セミリタイア終わりました

再就職しました。

個人事業&投資で糧を得る生活を、セミリタイアしてからわずか1年足らずで断念することになりました。

と言っても、お金に困ったから再就職したというわけではなく、セミリタイア中の経験から「あと1回だけ外で働いた方が良い」と判断したという感じです。

再就職は早い方が有利

再就職した一つ目の理由は、「早い段階で再就職した方が稼ぎやすい」というものです。

転職でも再就職でもそうですが、労働者としての空白期間を日本企業は非常に重視します。私は会社員・フリーランスの期間、同じようにIT系のエンジニアとして働いていました。しかし、企業からの心証は会社員とフリーランスで全く異なります

フリーランスの期間=空白期間(無職)」として捉える人事担当者が多い以上、あまりに長いフリーランス活動は再就職に不利と考えました。

また、年齢もネックになりました。

35歳定年説はとっくに崩壊していますが、やはり若い人の方が使いやすい(言うこと聞いてくれそう)というイメージは一般的なものとなっており、年齢を重ねれば重ねる程再就職の難易度は上がります。それでも再就職できる自信はありましたが、金額が下がる可能性も高いと考え、であれば大きく稼げるうちに働いておこうという考えになりました。

そして、景気の問題です。

消費増税前から日本の指標は悪いものが多く、実体経済が衰退期に入っていることは投資家の間では常識でした。株価は各国の金融緩和合戦で上昇していましたが、企業の決算もさえないところが多く、採用も段々と絞られていくだろうと推測していました。

コロナウィルス騒ぎは全く想定していませんでしたが、その前に内定を得ていたのは幸運だったと思います。

フリーランス正直辛い

元々副業としてある程度稼げていたので甘く見てましたが、フリーランスの収入のバラつきにはかなり苦戦しました。

「良い月もあれば悪い月もある」というのは当然覚悟していましたが、本業でしっかり稼いでいた時とは精神的なダメージが全然違います。本業がある時は「副業で増えるお金が今月は少ないなー」くらいの感覚でしたが、フリー一本だと増えるお金が減るのではなく、普通に持ち出しでお金が減って行きます。

そのことを想定してしっかり蓄えを作ったつもりでしたが、「この先どうなるんだろう」という不安が常に付きまとってしまい、結局自由を満喫するどころではなくなってしまいました。

会社員時代に比べ、時間的には自由になれたものの、精神的にはむしろ不自由になってしまったように感じていました。

目標金額が甘かった、そして欲も出てきた

アーリーリタイア(NOTセミ)のための目標金額を改めて考えたところ、想定していた金額では難しいのではないかという結論に達しました。

株の配当で資産を温存しながら生活していくことを想定していましたが、減配もあれば株価そのものが下がって価値が大きく失われることもあります。元々は7,000~8,000万程度あれば配当+小遣い稼ぎ程度で食って行けると考えていましたが、相場が悪化した時のための現金確保を考えると、意外に余裕が無いということに気づきました。

また、もう少し上を目指せるのではないかという欲も出てきました。

投資も比較的順調、副業レベルならフリーの仕事も継続可能、会社に入れば収入はそこそこ期待できる。今私は間違いなく恵まれた状況にあります。

それなら投資家の夢、億り人を目指すのも良いのではないか…と入金力を上げるための方法を考えるようになりました。

アーリーリタイアに向けて

と言っても、会社勤めが正解だと考えているわけではありません。

日本で会社勤めをする限り、過度な時間的・精神的拘束から逃れるのは至難です。相変わらず電車は毎朝毎晩満員で、会社に長く滞在する競争が今日も日本中で繰り広げられています。私も、それが嫌でセミリタイアを目指しました。

再就職したばかりなのに、早速辞めたいというのも本音です。

ただ、セミリタイア後にしばらく生活してみて、嫌な会社員生活に戻ることに大きなメリットを感じるようになったのも事実です。嫌なところしか見えていなかった会社員生活ですが、自由を捨ててもやるだけの価値があるようにも感じています。

ということで、私のセミリタイアは終了しました。

次は完全なアーリーリタイアを目指そうと思います。

男性の生きづらさは男女の問題ではなく社会問題

www.asahi.com

タイトルの付け方に問題があるため、ブコメでも「モテるモテない」の問題であるかのような議論が起こっていたが、そんな単純な話ではないだろう。

現在の社会というのは過去の思想によって作られている。

今は「男性の家事育児参加は当たり前」「夫婦で稼ぐのがこれからの時代」と世の中の意識が変わってきているが、「変わってきている」という段階で「それが当たり前」にはなっているわけではない。ネット上で声を上げる人がいたとしても、現実の社会はそこまで変化していない。

例えば、現在の専業主婦の割合は約3割で、希望者も3割程度いるらしい。

www.excite.co.jp

意識は変わってきているが、男性だけの収入に依存した家庭が3割程度あり、また今後もそれを望む女性が3割程度いる以上、まだまだ「男は外で稼ぐ」「女は家を守る」の思想が結構な割合で残っていると言えるだろう。

実態を変化させるには、社会の変化が必要になる。

専業主婦を希望する人の中には、男性並みに稼げるならいつでも働きに出たいと考える人もいるだろう。働きたいけど、家事育児を「母の手」で行わなければ周囲からの冷たい視線を受けるかもしれないという懸念を持っている人もいるだろう。また、仮に同じ額を稼いだとしても、社会的信用が「男性に比べて低くなる」ため非効率だと考える人もいるだろう。

結局、専業主婦を希望する人の割合が多いのは、現在の社会がそれを推奨するような社会だからということではないだろうか。

これは男性も同様だ。

男性は今の社会では女性に比べて稼ぎやすい。稼ぎやすいのであれば、男性が稼ぎに出るのは理にかなっている。稼ぎやすい以上、多くの負担を期待されるのも仕方ないだろう。

また「会社員でない男性は信用できない」という呪いが日本にはあるため、仕事を辞めると社会的信用が失墜し、金融機関から、不動産業者から、時には親族から、多方面からの不利益を被ることになる。「専業主婦の妻はカードの審査に通ったのに、その夫は通らなかった」なんて笑い話もあるが、これが現実だ。

また、男性は「平日に昼間から歩いている」といった何の問題も無い行動で非難されることもある。これを避けるためには家の中に閉じこもるか、働いているふりをするか、本当に働くかしかない。

男性は働くことに大きなインセンティブがあり、働かないと大きな不利益を被る。女性の場合、働くインセンティブが男性より小さく、働かないで被る不利益が小さい。むしろ働くことで不利益を被ることもある。

これを最適化すると、「男は外で働く」「女は家を守る」になってしまう。

これは男女の問題ではなく、社会問題だ。

現在の社会は、ガンガン稼ぎたい女性や、外に出て活発に活動したい女性にとって不利な社会になっている。同時に、稼ぐのがあまり得意でなかったり、家事育児に専念したい男性にとっても不利な社会になっている。男女どちらにとっても、選択肢が限定される社会は好ましくないだろう。

男性にとって生きづらい社会は、女性にとっても生きづらい社会だ。

男女の問題ではなく、過去の人たちが作り上げた思想、それに適合している現在の社会を問題視し変革していくことが、問題解決への唯一の道ではないだろうか。

セミリタイアにいくら必要なんだ問題

先日、セミリタイア界隈で有名な三菱サラリーマンさんが、ついにセミリタイアを達成しました。

30歳で資産7,000万円というのは驚異的ですが、反応は様々で、「希望をもらった!」みたいな感じの人も居れば、「7,000万円で足りるのか?」という反応をしている方もいるようでした。

7,000万で足りるかどうかは「人による」としか言いようがないのですが、セミリタイアを目指すためには一定の目標が必要というのも事実かもしれません。ということで、自分に必要な金額を算出するために考慮しておくべきことを考えてみました。

親の遺産

皆暗黙の了解として口にしませんが、親の遺産はセミリタイアに最も大きな影響を与えます

遺産が多い人であれば、セミリタイアどころか超アーリーリタイアも余裕で達成可能です。というか、生まれた瞬間にアーリーリタイア達成してる人もそれなりにいます。

本気でセミリタイアやアーリーリタイアを考えているのであれば、どういったものが遺産として自分のものになるのか、何となくでも調べておいた方が良いです。例えば、「現金は入ってこないけど、マンションはもらえることになっている」という人と、「田舎の一軒家があるけど借地なので、むしろお金を払って更地にして返す義務がある」という人では全く状況が異なり、目標とする金額にも大きな差が出ます。

なお、私は後者ですが、後者の場合はマイナスの遺産を想定して計算する必要すらあるということです。

セミリタイア後の収入

セミリタイアと言っても、その後の生活は人によって様々です。

例えば、副業でブログ運営などを行いアフィリエイト収入を得続けてきた人の場合、会社員を辞めても副業の収入はそのまま残りますアフィリエイトの収入は安定収入とは言えませんが、それでもある程度稼げる状況まで行った人であれば、一定の収入が期待出来ます。

しかし、会社員として得た給与を投資で増やしてセミリタイアを達成した人の場合、会社員を辞めると残る収入は資産運用の利益のみになります。資産運用は増えたり減ったりする勝負の世界で、いわゆる副業とは異なる性質のものになります。

前者は蓄えた資産を生活費として放出せずに生活を続けられるかもしれませんが、後者は資産運用で思うように利益が得られなかった場合、蓄えた資産を生活費に放出する必要があります。

当然、用意しておきたい金額にも差が出てきます。

セミリタイア後の生活スタイル

セミリタイア出来るだけの資産を作れるということは「やろうと思えば贅沢な生活も出来る」ということでもあります。

1億の資産を持ちながらパンの耳を主食として生きるようなことも可能だとは思いますが、ほとんどの人はそうはなりません。お金を持つと生活はある程度変化すると思った方が良いです。

特に、車が好きとかファッションが好きとか、そういったタイプの人は要注意です。繰り返しますが、お金は人を変えます

そういったこともある程度考慮しながら、セミリタイア後に自分がどんな生活を送るのか考えてみることをお勧めします。質素倹約を前提とするのではなく、自分がどの程度の生活で満足できるのかを考えると、必要金額のヒントになります。

家族

親の遺産を考えておく必要があるように、自分が家族に対してどうしたいのか・どうしなければならないのか、も考えておく必要があります。

例えば、「子供に何不自由ない生活を約束してあげたい」と考えるのであれば、必要な金額は数倍に跳ね上がります。人口減少を考慮した不確定な未来を考えると、セミリタイア自体難しいかもしれません。

しかし、独身で今後結婚する予定も無いという人であれば、必要な金額はそれ程多くはならないでしょう。また、子供がいても「子供には遺産は残さない、自分の力で生きることを求める」という家庭であれば、多くの遺産を用意する必要は無くなります。

親の年金額も大きな影響があります。親が厚生年金なら支援は最低限で済むと思いますが、国民年金のみで貯蓄も無いケースでは相当な負担を覚悟する必要が生じます。

いくら必要なのか目安

人によって必要な金額は変わるという話をしてきましたが、私の考える一応の目安を最後に書いておきます。

1.質素倹約で資産運用のみ(アーリーリタイア)
最低1億円

大体年利5%(税引き前)くらいまでが現実的な数字だと考えています。1億円の5%は500万円なので、税引き後の400万円で生活していくことは十分に可能でしょう。また、年金がある程度貰える想定なのであれば、途中から取り崩して生活水準を上げることも可能です。

2.個人事業などで生活費を稼ぎ続ける場合
最低1,000万円

稼ぎ続けるなら資産は0円でも良いのですが、稼ぎが無くなった時に即詰む状況は避けるべきだと思います。事業を畳んで、再就職するのに余裕をもって3年程見ておけば安心出来るというのが私の考えです。ということで、年300万円×3年分+αで1,000万円としました。

また、1,000万円貯められる人は稼ぐ力を持っている可能性が高いので、「まずは1,000万円貯められるのか試してみると良い」という意味もあります。これが出来るなら再就職も容易だと思います。

武蔵小杉のタワマンに住みたくて住んだらいかんのか

武蔵小杉がうん小杉呼ばわりされている。

これ自体は単なる悪ふざけなのでどうでも良いのだが、一部から「武蔵小杉なんかに住む方が悪い」という論調が繰り広げられている。

正直言うとこれもどうでも良い。武蔵小杉在住の方や、各地の被災者の方には同情するが「〇〇なんかに住む方が悪い」というのはどんな街でも言われることだからだ。

保育所の空きが無いと言えば、「そんな人口密集地に住む方が悪い」
車が無いと生活出来ないと言えば、「そんな不便なところに住む方が悪い」

結局どこに住んだってそれなりの不便もあれば、無関係の人から叩かれることもある。様々な条件を考慮して、それぞれが自分の住む街を選択しているのだが、他者から見るとその選択が間違っているように見えるというのは自然なことだ。もちろん、あれこれ言われる筋合いは無いのだが。

だが一つ、どうしても引っ掛かることがある。武蔵小杉・タワマンに対する変な擁護だ。

colopon.hateblo.jp

タワマンだって、「タワマンに住みたい!」と思ってた人もなかにはいるかもしれないけれど、駅近に住みたければタワマンくらいしか選択肢ないのが現状。駅近に小さなマンションの物件なんてそうそう出ないしそもそも数がない。

p-shirokuma.hatenadiary.com

もちろん独り暮らしを続けるだけなら、タワーマンションを選択する必要はないのかもしれない。しかし子育てをしようと思えば部屋数が必要になり、首都圏に土地を持たないおのぼりさんには、そういう部屋数をあてにできる選択肢が限られている。

どちらの記事でも、武蔵小杉やタワマンが「仕方なく選択せざるを得ないもの」であるかのような物言いをしているが、私にはとてもそうとは思えない。

駅からの距離をほんの少し伸ばすだけで、いくつかの駅を選択肢に入れるだけで、タワマン以外で駅近で都市部への交通の便が良くて子供部屋を確保出来るマンションは普通に存在する。そして、それは総じて武蔵小杉のタワマンよりも安い。

武蔵小杉は妥協の結果仕方なく選ぶような特別安い土地でも無いし、タワマンも同様だ。多分、今回被災した人も含め、多くは単に「住みたくて住んでる」人だろう。

武蔵小杉にしても、タワマンにしても、「好きなところに住んで何か問題あるのか」で良いと思うのだが、何故「仕方なく住んでる人もいるんです」のような話になってしまうのだろうか。住人からしても、「武蔵小杉に住む方が悪い」呼ばわりされる筋合いも無いが、「仕方なく住んでる」呼ばわりされる筋合いも無いだろう。

私には、擁護のようでむしろ卑下しているように見えてしまったのだが、私がうがった見方をしているだけなのだろうか。

運動初心者はあまり効率を求めない方が良い

今週のお題「運動不足」

5年ほど前に本格的なダイエットを試みたことがある。

その際にダイエットアカウントを作って活動していたのだが、長年運動を続けていくうちに色々なことがわかってきた。

その一つが、「運動初心者は効率を気にし過ぎない方が良い」というものだ。

最近は筋トレブームが来ていることもあり、運動不足解消に筋トレを始める人が増えている。

今は書籍やインターネットで、簡単に効率的なトレーニング方法を知ることが出来る時代だ。筋トレなら8~12回が限界の負荷をかけて、それを数セットこなすとか、筋肉の部位を複数日に分けてトレーニングすることで、回復時間を確保するとかそういった情報だ。

確かにそれは科学的根拠にのっとった正しい方法なのだろうが、あまりそれにこだわり過ぎない方が良いと私は考えている。なぜなら、私の観測範囲ではその効率的なトレーニングを続けることが出来た人は10人に1人もいなかったからだ。

理由はいくつかあるが、1番の理由は精神的にきつ過ぎるということだ。1セット8~12回が限界になる重量でトレーニングするというのは、運動が苦手な人からすると相当な負荷になる。腕立て伏せを20回なら出来るかもしれないが、ベンチプレスを10発ギリギリの重量でこなすのは相当にキツイのだ。

また、正しいフォームが見についていないうちは、狙った部位にしっかり負荷をかけられないという問題もある。何とかベンチプレスをこなしたとしても、狙っていない部位の筋肉が先に疲れてしまう。疲れてしまうだけならまだ良いが、怪我をしてしまうこともある。

更に、トレーニング慣れしてない人は休むと復帰できなくなるケースが多い。毎日腕立て20回×3セットなら続くが、週に2回のウェイトトレーニングは続けられないといった感じだ。休みを多くとると習慣化に苦労する。

こういった事情を見ていると、運動慣れしていない人の取るべき運動習慣は以下のようなものになるのではないかと思う。

  • 軽い筋トレや有酸素運動をまずは毎日少しだけやってみる
  • ウェイトをやるなら気持ち的に嫌にならない程度の重量から始める
  • どんなトレーニングもフォーム優先で、負荷の強さにはこだわらない

もちろん、お金を払ってジムに行ける人であれば「毎回参加するスタジオレッスンを決める」などすれば、より運動習慣を作りやすくはなるだろう。

ネット上には効率的な素晴らしいトレーニング方法が溢れており、辛く厳しいトレーニングで凄い身体を作り上げている人も沢山目に付く。ただ、最初から同じように出来るわけでは無いし、同じようにやる必要も無い

どんなことでも最初はドンドン上達するように、身体も最初はそこまで追い込まなくとも十分に変化する。まずは辛くないレベルで、「運動がそんなに嫌じゃない」という感覚を作り上げると良いのではないかと思う。

セミリタイアなのかアーリーリタイアなのか、それが問題だ

私はセミリタイアを実現していますが、アーリーリタイアは実現していません。

セミリタイアは文字通り「セミ(半分、準などの意味)」なので「半分引退」です。つまり働いています。多少は働かないとお金が持ちません。

対して、アーリーリタイアは「アーリー(早い)」なので、若い内に引退することです。つまり働きません

実際にアーリーリタイアを実現している人を見ると、ほとんどの人が不労所得のみで生活をしています。不動産運用や、株の配当などが多いようです。

似たようなものと認識している人もいるかもしれませんが、実際には大きな差があります。セミリタイアには「いつまでその労働所得を得続けることが出来るのか」という大きな問題点があります。

私はフリーランスとして活動していますが、基本的には決まったところからの仕事を受けるか、広告費で稼ぐかの2択になっています。新規開拓は行っていないので、全ての取引先から切られると収入は広告費のみになります。

広告費も5年以上前に作った趣味のサイトいくつかで細々と稼いでいるだけですが、最近はGoogleがキュレーションサイトの優先度を大幅に上げるようになってしまったため、収入は減少しています。

まとまったお金を運用に回しているので、どうにか数年以内にアーリーリタイア(配当だけで食っていける状態)にたどり着きたいとも思っていますが、運用に関しては先が読めません。

ということで、いつまたサラリーマンに戻るかわからない状態にあります。雇われの方が短期間で稼ぎやすいので、意外に早く戻るかもしれません。

ということで、セミリタイアを目指している人は沢山いると思いますが、実はセミリタイアはそこまで安定した状態ではありません。アーリーリタイアまでたどり着けないのであれば、いつかはサラリーマン生活に逆戻りすることになります。そのため、セミリタイアした後は「どうやってアーリーリタイアまでたどり着くか」という戦略が必要になってきます。

セミリタイアがゴールだと思ってたら、むしろ新しいスタート地点に立っただけでしかなかったということです。セミリタイアまでの道のりは険しかったですが、この先も結構険しいです。

ただ、だからと言ってアーリーリタイア可能になるまでサラリーマン生活を続けるべきかというと、そうとも思いません。一度セミリタイアしてみないと見えてこないものもあります

ある程度まとまった時間が無いと挑戦出来ないこともあります。雇われの身からしばらく離れてみると「サラリーマン楽だったなー」と辛かったはずの過去に良い部分が見えてきたりもします。私はセミリタイアしたからこそ「また会社で働いても良いかな」と思えるようになりましたし、また、余裕があるので「飽きたらすぐ辞めれば良いかな」とも思っています。

そういった意味で、早めのセミリタイアを実現してみるのも悪くないと思いますが、「アーリーリタイアにたどり着かない限り、安定はしないし不安も消えない」というのは理解しておいた方が良いとも思います。

折角ある程度資金を貯めて引退出来たのに、気づいたら資金を使い尽くして長い無職歴だけが残ってしまったという状況も十分にありえるのが、セミリタイアです。